コラム

22歳甲状腺癌の手術、彼氏が見舞いに来ないとんでも野郎だった

投稿日:2018年2月28日 更新日:

私は22歳で甲状腺癌になった。

発症したのは甲状腺乳頭癌という癌で、進行が遅く生命に関わることもまれとされる種類の癌。

甲状腺ってなんじゃらほいって人のために凄く雑に説明すると、甲状腺とは喉のところにある新陳代謝を活発にするホルモンを作っているところ。

バセドウ病とか橋本病が有名。

 

女性に多い“甲状腺の病気”より

 

甲状腺がどこにあるか分かったところでさっきの話の続きといこう。

当時まだ22歳、ウェーイなんてノリで生きていた私は、医者から癌と聞いた瞬間に顔面蒼白。なんでか「あははははは」と診察室で笑っていた気がする。

 

癌が見つかった経緯を説明すると実に偶然の積み重ね。

たまたまインフルエンザになって、たまたま行った病院の先生が、たまたまちょっと大きい甲状腺を気にかけてくれて。

エコーで調べてみようってことになって、本当にたまたま見つかった。

インフルに感謝するべきか。

 

当時の私はといえば、学生生活をほっぽりだして、呑気にパチンコ打っているような女だった。

検査からしばらくしたある日、見知らぬ番号から携帯に着信があって。

知らんふりしてても何度も何度もかかってくるから気になって番号調べたら、数日前に検査した病院なわけ。なんか嫌な予感がして自分からかけ直すよね。そしたら、

 

あおねこ
検査結果出たから、早いうちにきてください

だって。

こんな電話病院から受け取ったことある?

結局そんなこんなで検査結果は癌だよって診察室で言われて、「あはははは」なんて口角の引きつった笑いを浮かべていた。

で、今回言いたいのは

甲状腺癌がどうだとか、早めの検診をとか、そういう話じゃない。

 

当時付き合っていた男の話だ。

 

 

22歳の私には6つ年上の彼氏がいた。

怒ると手が付けられないし、酔うと乱暴だし。当時一緒にハマってやっていたPSPのゲームでイライラするとゲーム機を投げるような男だった。幸い私に対しての暴力とか、まぁ世に言うDVはなかったけど。

私もそんな彼を見て腹が立ったので、真似をしてPSPを投げつけたことがある。

するとなぜか私のPSPだけが壊れ、

「壊さない投げ方を分からないやつが投げたらだめだ」

と謎の説教をくらった。

 

そんな彼がこの癌事件でトドメの接吻一撃を決めてきたのである。

 

なんと手術当日はもちろん、入院中も見舞いに来なかったのだ!

 

私は当時学生だった。

親もとんでもなく心配してきたので地元に帰って手術したというのもあるが、

 

が!

 

高々隣県である。

車で2時間も走れば着くような距離。

例え死亡率が低かろうが、手術は手術。全身麻酔だし、喉元だから声が変わる可能性も、と説明された。22歳私、ガクブルだったわけで。

 

術後1日はおしっこの管付けられて、自分は寝たきり。おしっこがちょろろろろーなんて管の中を流れるわけ。

ベットの上で髪もボサボサ、熱も出るしで汗臭かったかもしれない。22歳まだまだピチピチ女子、こんな姿見られたくないと思う心もあった。

 

だがしかし!

 

仕事の都合なりお金の都合なり、どうにかして来るのが普通だと思うんだけど、私の常識ってなんだったんだ。

 

仕事が忙しい?知ったことか。

彼女が癌の手術だって言ってそれで休ませてくれない会社なんて燃やしちまえ。

金がない?

んなもん、借金してどうにかしろ。たかだか隣県だっつの。5万あればお釣りがくるわ。

 

そう思うのは間違っているのか?この時の彼の心理状況が全く理解できない。

 

仲が悪かったわけでもないし、なんやかんやと4年弱付き合っていた。

お金がないことを考慮したとしても、彼は手術から1か月後くらいには、同僚の離婚問題を解決するため、ざっと車で半日以上かかるような県まで旅行に出かけていた。

 

 

私ももう三十路。

当時の自分よりは随分と大人になったと思うが、それでもこの時の出来事だけは理解できない。

 

さらに言うと、

手術から3日後くらいに傷む身体を起こし無事終わったよーって電話したわけ。

でね、そこでの会話

 

ちろ
おしっこの管がねー凄い恥ずかしくて嫌だったのー
あおねこ
んなもん仕方ないべ、手術なんだから

(鼻ほじ…みたいなテンションで言われた)

 

……( ゚Д゚)ハァ?

仕方ないってなんだ?!

 

好きで手術したわけでもないし、
30の私でも嫌だと思うことを22の私が嫌だと思うなんて当然のことだろう。

だいたいてめぇは見舞いにもこねぇのになんだその言い方とブチ切れた。

 

あの時の彼ってほんとどういう心境だったんだろう。他に女でもいたのか?

そう考えるのが無難な気もするが、結局術後も1年以上に亘りお付き合いは続いたわけで。まったく変な男だった。

そしてそこで別れない私も変な女だったのかもしれない。

 

ぼろくそ書いたので良いことも書いておくと、この人は私に「ありがとう」を教えてくれた人だった。

何か人にしてもらうと、ついつい申し訳なさが先だって「ごめんね」と言いがちだった私。それに対して、そういう時は「ありがとう」でいいんだよって教えてくれた。

 

それと私が好きなものに「鏡の法則」っていうのがあって、

「自分の人生に起こる問題の原因は、すべて自分自身の中にある」

っていう考え方のメンタル本があるわけ。それを知ったのもこの人がキッカケ。

 

 

まてよ……。

これつまり癌で見舞いに来なかったのは私が何かしたからなのか?

分からない、
世の中分からないことだらけだ。

 

 

22歳の私へ。

今日も元気に生きています。

どうせ別れるのでさっさと別れなさい。

 

-コラム
-

Copyright© もちろんウェブ , 2018 All Rights Reserved.